菊田透果樹園|福島フルーツマイスター
フルーツの木|福島大学 地域ブランド戦略研究所

福島市飯坂町「菊田透果樹園」さん

2010年5月30日

林檎の摘果

菊田透果樹園様へ取材のため伺いました。 畑にいると教えていただいていたのですがどこにいらっしゃるのかわかりません。建物のわきからリンゴ畑に向かい「こんにちは」と何回か声をはりあげました。 すぐに、果樹園の奥から菊田様の奥さまがあらわれました。

コンヒューザー 減農薬の取り組み|菊田果樹園

お日様の下で摘果作業

作業を中断して初めてお伺いした私たちのところへきてくださいました。
菊田さまの奥さまの案内で私たちは作業をしているリンゴの木へむかいました。
作業しているわきの木に置いたCDプレーヤーでラジオ放送を聞きながら菊田さまは、脚立にのぼって仕事をしていました。奥さまはリンゴの木の前へ来るとはずしていた日よけコンヒューザーのための帽子と目もとを残して布で顔をおおいました。

果樹を植えて33年

取材に対する受け答えは脚立からおりて菊田様がしてくださいました。
昭和52年から果樹を植えています。
菊田さまの果樹園では「サンふじ」「有袋ふじ」「千秋」を作っていらっしゃいます。

林檎の実ガク部分|菊田透果樹園

林檎が健康に育ってます

ふじ以外の品種を一緒に植える理由を説明してくださいました。
リンゴは単品種のみでは受粉できないからだそうです。

菊田さまのリンゴ畑では人の手による受粉作業もあるが、ミツバチによる受粉もおこなっているため、受粉樹として「千秋」植えているそうです。受粉樹の近くにあるリンゴの木は実も良くつくそうです。
林檎の結実|飯坂町 菊田透果樹園

大きく育て!かわいい林檎

今日は、摘果作業を行っていたそうです。
リンゴはいくつか集まった状態で花が咲くため実も数個集まった状態で成長していきます。
その中の一番大きく形もしっかりしている実を1つだけ残し、手袋をした指で不要な実を弾いて摘果(一輪摘果)します。人の目は0.1ミリ単位で実の形を見分ける力があることが証明されているそうです。

林檎の葉 光合成|飯坂町 菊田透果樹園

 

昨年伸びた枝の実は取ってしまいます。新芽からはエチレンガスが発生するためりんごが上手にそだたなくなる。また、若い枝はさらに成長するために葉に栄養を付けさせ摘果した跡に来年の花芽を持たせる役目があるからだそうです。
実が成長するために必要な光合成をする葉は1つの実に対して最低でも30枚は必要になるそうです。

まだ小さい桃の実|飯坂町 菊田透果樹園

実は育ちの良いものだと親指ぐらいの大きさに成長しています。小さなものでも小指の先ぐらいの大きさに成長していて、一日中、指を使い不要な実をはじく作業は大変そうにみえました。
いくつか見よう見まねで実を選び摘果してみましたが、指が痛くなりました。
菊田さまは以前取材に来た16日から、いままだこの作業を続けています。すべて手作業なため手が痛くなるそうです。
毎年西根中学校の生徒さんがリンゴの体験学習をするために菊田様のところへ伺っています。今回で33回目になりました。いつもは受粉作業を体験するのですが今回は摘果をおこなったそうです。

まだ小さい桃の実|飯坂町 菊田透果樹園

菊田さまの畑では霜対策として米ぬかから精製された油を燃やします。
以前は古タイヤを燃やしていたそうですが、環境に良い方法での霜対策をするようになったそうです。
菊田さまの果樹園ではできるだけ消毒薬などの薬品使用を控えています。リンゴにつきやすいうどん粉病の対策は、病気の葉を見つけたらその部分をはぶき、健康な葉に移らないようにしているそうです。
そのため、リンゴの木には何か異常がないかと常に気を使っていらっしゃいます。
「いまが一番手のほしい時です」と作業している手を休めることなく私たちの取材におうじてくださいました。
お忙しい中ありがとうございました。
林檎の季節が楽しみですね☆

取材 :宮崎・中嶋

 

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2010年5月16日

林檎と桃の摘果と減農薬の取り組み

まだ早朝8時すぎ 少し肌寒いですが、日差しは元気に降り注いでいます。 菊田透果樹園さんにお邪魔するとすでにご主人の透さんは果樹園で作業をされていました。 手に赤い棒状のものを持っているので何か聞いてみると、「コンヒューザー」を木々に付けているところなんだそうです。

コンヒューザー 減農薬の取り組み|菊田果樹園

減農薬の仕組み

虫よけに殺虫剤を使わず、この「コンヒューザー」を使用することによりメスのフェロモンと同じ成分を空気中に漂わせ、オスがメスを探し回って飛んで動いているうちに本当のメスと出会えずに寿命を迎えるので結果的に害虫の数を減らすというもの。

コンヒューザー

コンヒューザー

福島はこの減農薬のための「コンヒューザー」を積極的に取り入れている。 ちなみに福島は過剰な農薬を使わず安全な方法で栽培する取り組みは古くから採用されている。

林檎の実ガク部分|菊田透果樹園

林檎の結実

果樹園さんを見渡してみると、先日お邪魔した時よりもずっと緑が増えており林檎が花終わりでした。 これから美味しく実の成るものをプロの目で見分けながら「摘果」を行っているところ。私たちにも確認できる「美味しい林檎の小さな実」を紹介してくださいました。受粉の際に、林檎の花が受精が成功すると、「結実」となり現在の形で確認が出来るそうなんです。

それは「ガク」が立っていること。 このガクは林檎の実が出来た際に下の部分に来る部分のことで、角のピーンと立っていることが目印なんだそうです。

林檎の結実|飯坂町 菊田透果樹園

それから、花びらはもうありませんが、良く見ると7,8個の花のうち中心部分にある物がひときわ大きい。この小さな林檎の実を残して側花(周りの花)は摘果をする。
果物の木の余計な栄養や力を使わないようにするためです。

林檎の葉 光合成|飯坂町 菊田透果樹園

光合成

栄養は、太陽の光からエネルギーをもらい化学エネルギーに変換する生化学反応を起こす。つまり炭酸同化作用(光合成)を行う。 そうすると、光から変換した化学エネルギーを使って水と空気中の二酸化炭素から炭水化物(糖類)を合成するのだ。これが栄養と言うわけですね。 「ひとつの果樹でも葉の色が黒っぽくなっているものがあるでしょう。 この葉たちが著しく光合成を行って林檎(の蕾)に栄養を送っているんだよ。」と菊田さんが取材陣に教えてくださいました。

まだ小さい桃の実|飯坂町 菊田透果樹園

桃の実が付き始めました。

花が枯れ下から桃の実が顔を出していますね。 桃も摘果の時期だそうで、余計な実を取り除いてらっしゃいました。 最終的には桃の枝、20cm四方に1~2個ほどになるようにするそうですが、今は3~4個になるように摘果する。 枝の中でも下を向いている実を残していくんですって。 桃が大きくなっても対応できるものを、ということですね。 中には途中で実にならない桃が出てくる場合や、残しているうちでも見極めながら取り除いていくとのことです。
小さくても香りはちゃんと桃のかおり。

まだ小さい桃の実|飯坂町 菊田透果樹園

手間がかかります。 美味しい果物を作ることに誠意いっぱい取り組んでいる菊田さん。 この果物たちの出荷時期にはこちらで販売情報を案内させていただきます。 是非チェックしてみてください。 果物の季節が待ち遠しいです。

取材 :佐藤・宮崎・小関・飯田

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2010年4月25日

桃の受粉

今月の22日(雪9度)、23日(曇り8度)と冬の天気が続き桃の開花が心配 されましたが、久しぶりに晴れた今日は福島市飯坂町湯野にある「菊田透果樹園」さんにお 邪魔しました。
先日、花ももの里を案内してくださった果樹のプロフェッショナルであり、「飯坂温泉観光協会 ふるさと産品振興委員会 桃源郷づくり委員会」の委員長でもある「菊田透」さんです。 いつも笑顔で迎えてくれる菊田さんはこの時期お忙しい今日もにこやかにお話をさせていただきました。
果樹園にとってこの時期に注意したいことは晩霜(おそじも)によるめしべを焼けさせてしまうこと。 1時間ごとに外気温と長年の経験から培った知識をからめながら状況判断を的確にすることが大事だと菊田さん。 低温が心配な夜は仮眠をとりつつ注意を払う。 深夜が一番冷え込む為、0度を下回ると樹園地を昇温する手段として燃焼資材に点火をする作業を行う。 注意する時期はGW明けぐらいまで届き、その後は果樹情報、気象情報などケースにより様々な注意が必要。 時には午前1時には点火をし氷点下にならないように見まわりながら朝を迎えることもあるとのこと。 経験からの判断としては、私たちにとって夜空がきれいな澄んだ日などはとても良いものだが、この時期の農家さんにとっては全くの逆で星空が綺麗なほど気温低下を心配しなければいけない。 また風も重要で風がない日は冷気が滞留し、低温に弱いのは今の段階ではさくらんぼとりんごで開花する直前に晩霜被害にあいやすいので風がある方がよい。
晩霜被害とは、めしべが霜により焼けてしまうことである。 例えば低温に弱いのは”さくらんぼ”、”黄桃”などがある。堅い蕾ならまだしも開花する直前、開花直後などは特に注意が必要な繊細な時期でもあるそうで、気温0.7℃で1時間さらされただけで、めしべが焼けてしまう。 原因として、開花直後はめしべを守るはずの”蜜”が極端に少なく焼けやすくなるから。 それが完全に開花した後、しばらくすると蜜も生成されその中にめしべがいることで寒さ、低温からまもられるようになる。 そこで花の蜜の状態を比較してみました。

桃の開花と断面図|福島フルーツマイスター

開花直後の桃の花

 

桃の開花と蜜が入った断面図|福島フルーツマイスター

開花後しばらくした桃の花

めしべの周りに「汗」の様に吹き出している液体が確認できますね。なるほど、これがめしべを低温から守る蜜なんですね!なんと大変な作業なんでしょう!まるで産まれたばかりの赤ちゃんのようです。 目が離せない、気も許せなく果物の実を大切に育てるからこそ美味しい果物が実るんですね。

桃の受粉作業|福島フルーツマイスター

桃の受粉作業

今後、開花すると受粉作業に入ります。 桃を例に挙げると花粉がない品種、「川中島白桃」「黄ららのきわみ」などは他品種から花粉を取り交配させるそう。 多品種を交配するということを恥かしながら話を聞くまで知りませんでした。

菊田さん曰く、「花はぱっと咲いてパッと散る」が一番らしい。花に送る栄養が早く散ることで 果実に送られ大きな立派な実がなるとのこと。 無事に開花受粉作業が終われば、後は温度と水分が充分だあれば細胞分裂も活発になり、すくすくと 果物たちは成長。この交配確認は受粉作業後10~14日後にできるとのこと。 確認をすると、予備摘花といい桃ならば最終的に残す果実の2~3倍の量を残しておく。 仕上げ摘果は6月15日前後に行い、最終の2~3割多めで調整をするそうです。 これは自然落下、生育不順、形など規格に合わないものも出てくるための保険のようなものとのことだった。

林檎の開花|菊田透果樹園

林檎の花

良く観るとまだつぼみでも色や形から林檎だとわかります。またミツバチの手も借りることもあるんです。 ポリネーション事業と呼ばれているもので、養蜂家が南から順に北上し受粉をさせていくんですって。リンゴの場合は真ん中の花を活かすのがよく一番形の良いりんごに育つ。
段階を経て、「一輪摘花」 → 「一輪摘果」 と選別していき残す果実を決める。 これは5月、6月にこちらのページでご紹介いたします。お楽しみに☆

取材 :佐藤

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2010年3月24日

林檎の花芽が育ってきました。

りんご・・・・花芽がすくすくと育っています 福島市飯坂町の菊田透さんの農園では雪がすっかりとけ、立ち並ぶりんごの木の銀色の肌が初春の陽光に輝き、花芽がすくすくと育っています。

2010年度これから育つ新しい林檎のつぼみ

林檎の花芽

写真の中央部の花芽と、その下から逆L字型に左に水平に伸びる枝の花芽を比べると大きさの違いがわかります。中央部の花芽のほうがずっと大きくなっています。この花芽の部分は前の年には摘まれていたところです。1年休んだ分今年は大きくなりましたので実も大きく育つことになります。左側の先端近くの花芽は来年のために今年は摘まれます。このような花芽の一部を摘む作業がもうすぐ始まります。おいしいりんごを育てるために、花が咲く前にこうした作業が行われているのです。

飯坂温泉観光協会 委員長の菊田さん

菊田透さんは58歳。この3月、一番下のお子さんが卒業して巣立 って行きました。りんご農家一筋で4人のお子さんをすべて大学・専 門学校に入れ、そして卒業させました。
ほっと肩をなでおろす菊田さんですが、菊田さんの瞳は、まだまだ輝いています。“りんご”という子供がいるからです。「きちんと育てればきちんと応えてくれる」と言います。そして、りんごの話を聞くと際限なく話が続く菊田さんです。それほどりんご農家としての経験と知識はあふれんばかりです。そして、春を迎え、忙しくなります。

取材 :西川・佐藤・飯田

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